2026.06.12

解剖学を施術に落とし込みたいセラピスト必見!筋肉を触って理解するパルペーション(触察)方法!脊柱(骨)編

こんにちは。MTI(マッサージセラピー・インスティテュート)学長の國分利江子です。

今回は、脊柱の骨をパルペーション(触察)する方法についてご紹介します。解剖学的な知識を施術に活かすためには、実際に自分の指で骨の感触を確かめることが欠かせません。胸椎・腰椎・仙骨それぞれの棘突起の感触の違いや、骨を正確にパルペーションするための指使いまで、丁寧に解説していきます。

ぜひ動画も併せてご覧ください。

胸椎の棘突起をパルペーションする

C7(第7頸椎)から下に辿ると、胸椎の棘突起が始まります。胸椎の棘突起は、頸椎のものと比べて太く大きな感触があります。また、隣り合う棘突起と棘突起の間には、わずかに窪みが感じられる部分もあります。

ボディナビゲーション(解剖図)などで確認していただくとわかるように、胸椎の棘突起はやや下向きに傾いているのが特徴です。指で1つひとつ丁寧に辿りながら、その感触の変化を確かめてみてください。

腰椎の棘突起をパルペーションする

次に腰椎へと移ります。第4腰椎(L4)の棘突起を基準に、その感触を確認してみましょう。棘突起そのものの硬さや形状はもちろん、上下の棘突起との間隔や位置関係にも注意を向けてみてください。

L4の棘突起の下には第5腰椎(L5)の棘突起があり、これは腸骨稜よりも低い位置、腸骨と腸骨の間に深く収まっているのが感じられます。さらにその下から仙骨が始まる境界を、指先でゆっくりと探ってみましょう。

骨を正確にパルペーションするための指使い

骨をパルペーションするには、筋肉よりも深い層に圧を加え、骨の感触を捉える必要があります。このとき注意したいのが、指に余分な力を入れないことです。指が緊張した状態では、その緊張そのものを感じてしまい、パルペーションしたい対象を捉えるパーセンテージが著しく下がります。

指はリラックスさせながら、それでいて骨まで届く適切な圧をかける——「力は抜くが、しっかりした圧は保つ」このバランスが大切です。拇指のストリッピングを行うときの指使いが、骨のパルペーションにも有効です。

仙骨・椎弓板のパルペーションと筋線維の確認

仙骨の部分まで指が届くと、棘突起がない平坦な骨面と、特有の湾曲が感じられます。仙骨の下側から上に向けて指を滑らせながら、押して引いて・押して引いてというリズムで、骨面の感触を探ってみてください。

同様に腰椎部でも横方向に移動しながら確認します。さらに、棘突起に対して上から斜め45度、そして下から斜め45度の角度でアプローチし、椎弓板の感触を途中まで辿りながら、筋肉の線維を感じ取ります。

胸椎の下部で行ったパルペーションと腰椎部で行ったパルペーションでは、感触がまったく異なることに気づくはずです。この違いが何を意味するのかは、筋解剖学——すなわち、その部位にどのような筋肉がついているかを学ぶことで、自然と答えが見えてきます。ぜひ筋解剖学の図を参照しながら、ご自身で考えてみてください。

まとめ

今回は、脊柱(胸椎・腰椎・仙骨)の棘突起をパルペーション(触察)する方法についてお伝えしました。骨のパルペーションは、筋肉のパルペーション以上に繊細な指使いが求められます。指の余分な緊張を取り除きながら、適切な圧を骨まで届かせる感覚を、ぜひ繰り返し練習してみてください。

また、胸椎部と腰椎部で感触が異なる理由は、筋解剖学を学ぶことで明らかになります。パルペーション(触察)と解剖学の知識を組み合わせることで、施術の精度はぐっと高まります。骨の感触を自分の指で確かめ、そこにどのような筋肉が付着しているかを理解すること——それが、解剖学を施術に落とし込む第一歩です。


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私が学長を務めるMTI(マッサージセラピー・インスティテュート)では、アメリカのニューヨークにあるスウェディッシュ・インスティテュートで学んだマッサージセラピーを教えています。これは運動療法から発展して機能改善を目的としたアメリカ発のオイルマッサージです。このスクールには、不調の原因を理解し、お客様一人一人に合わせた質の高い施術をしたいという方が入学されています。

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