こんにちは。MTI(マッサージセラピー・インスティテュート)学長の國分利江子です。
今回は、オイルマッサージの歴史シリーズ第7回として、私が卒業した「スウェーディッシュ・インスティテュート」についてご紹介いたします。以前からお伝えしていた「素晴らしい学校を見つけた」というその学校の詳細です。
マッサージセラピーの総本山とも言えるこの学校の歴史をひも解くことで、私がMTIを設立した理由も、より深くご理解いただけると思います。
ぜひ動画も併せてご覧ください。
スウェーディッシュ・インスティテュートとの出会い
オイルマッサージの発祥はスウェーデンにあります。スウェーデンで生まれたスウェーディッシュマッサージは、ヨーロッパを経てアメリカへと伝わり、現在私たちが学ぶ本格的なオイルマッサージの技術へと発展してきました。その総本山とも言える学校こそが、スウェーディッシュ・インスティテュートです。
スウェーディッシュ・インスティテュートのホームページには、創立当時の写真が掲載されています。人体模型と、教授然とした先生、そして意識の高い紳士淑女たちが集い、身体について真剣に学んでいる様子が伝わってくる、歴史を感じさせる一枚です。
スウェーディッシュ・インスティテュートの創立と歴史
スウェーディッシュ・インスティテュートは、1916年にスウェーデン出身のセオドア・メランダー大尉によって、理学療法士を育てるスクールとして創立されました。当時はまだ「マッサージセラピー」という概念もなく、オイルマッサージが高度な専門領域になるとは考えられていない時代でした。それにもかかわらず、創立当初からオイルマッサージを組み込んだカリキュラムが設けられていたのです。
日本で指圧の学校が設立されたのが1960年代ですから、その50年以上前にこれほどの教育機関が存在していたことになります。設立当時のカリキュラムは1,666時間という充実した内容であり、そのうち666時間は病院内での研修に充てられていました。初めから癒しではなく、メディカルの基盤をもって設計されたこの学校は、世界最高水準の理学療法士教育を実践していたと言えるでしょう。
ライセンス制度の確立と専門職としての認定
1954年には、ニューヨーク州の法律により、理学療法士のトレーニングが大学レベルの基準へと引き上げられました。スウェーディッシュ・インスティテュートはこの流れの中でマッサージセラピーの大学として選ばれ、その教育的貢献が高く評価されました。
1967年には、スウェーディッシュ・インスティテュートの取り組みと貢献が認められ、ニューヨーク州においてマッサージセラピーへのライセンス制度が正式に導入されることになりました。それまでは大学レベルの教育を受けた者もそうでない者も同じ立場で働くことができましたが、この時点からライセンスの取得が必要となり、専門職としての地位が明確に定められていきました。
さらに1975年には、スウェーディッシュ・インスティテュートの活動が一層認められ、ニューヨーク州においてマッサージセラピーが医療専門職として正式に認定されました。ライセンス制度がさらに厳格化され、この職種が州として保護されるとともに、専門職として高い地位をもって働ける環境が整えられていったのです。
ヨーロッパ・アメリカ・日本における資格制度の違い
世界に目を向けると、オイルマッサージに関わる資格制度は国によって大きく異なります。ヨーロッパでは「マッサージセラピスト」という資格制度はなく、マッサージをする人を女性はマッスース(masseuse)、男性はマッソーア(masseur)と呼びます。これはライセンスを取得して働く専門職ではなく、何らかの学習を経てマッサージを提供している人を指す呼称です。
一方、日本ではオイルマッサージに明確な資格基準がなく、アロマセラピーの普及によって「セラピスト」という名称が一般化したため、ライセンス制度に相当する教育を受けていなくても「セラピスト」を名乗ることができる状況が生まれています。私はアメリカのライセンス制度のもとで学び、試験に合格して卒業しましたが、それは日本の法律に基づくものではないため、日本においては他の方々と同じ立場になります。
だからといって、私は日本にマッサージセラピーのライセンス制度を作るべきだとか、作ろうと考えているわけではありません。制度改革には長い年月を要します。それよりも、名称や制度の有無にかかわらず、誇りをもってオイルマッサージの仕事に取り組める人たちが頼りにできる、確かなカリキュラムをもつ学校を作り、本当に質の高い教育を提供すること——それが日本のセラピスト業界に最も貢献できることだと私は考え、今その実現に全力で取り組んでいます。
マッサージクリニックという実践教育の場
1984年には、スウェーディッシュ・インスティテュートの学内にPHリングクリニックが設立されました。教授の管理のもとに学生たちがマッサージセラピーを提供し、ニューヨーク州の低所得者の健康をサポートするとともに、地域社会に貢献する活動が始まりました。
私自身も最終学期に学内のマッサージクリニックで研修を受け、トレーニングを修了してレポートを提出し、卒業しています。この経験は、セラピストとしての在り方に大きな影響を与えてくれました。癒しという抽象的な基準ではなく、健康のプロとして医療従事者に次ぐ存在となれるような、オイルマッサージの専門職を日本で育てたい——その思いを確かなものにしてくれた経験でした。
まとめ
スウェーディッシュ・インスティテュートは、1916年の創立以来100年以上にわたり、マッサージセラピーをメディカルの基盤のもとに教育し続けてきた、世界でも類を見ない専門教育機関です。ライセンス制度の確立、医療専門職としての認定、そして学内クリニックを通じた地域貢献——その積み重ねは、マッサージセラピーという職種の社会的地位の向上に大きく貢献してきました。
日本においても、このような本格的な教育環境を実現したいという強い思いのもと、MTI(マッサージセラピー・インスティテュート)は設立されました。資格制度の有無や名称にとらわれることなく、誇りと専門性をもってオイルマッサージに携わる人材を育てること、そしていつかMTIの中にもマッサージクリニックを設立すること——それが私の変わらぬ願いであり、目標です。
MTI(マッサージセラピー・インスティテュート)のご案内
私が学長を務めるMTI(マッサージセラピー・インスティテュート)では、アメリカのニューヨークにあるスウェディッシュ・インスティテュートで学んだマッサージセラピーを教えています。これは運動療法から発展して機能改善を目的としたアメリカ発のオイルマッサージです。このスクールには、不調の原因を理解し、お客様一人一人に合わせた質の高い施術をしたいという方が入学されています。
詳細については、ホームページやLINEでご確認いただけますので、興味をお持ちの方はぜひご連絡ください。皆さんのキャリアの新たな一歩をサポートできることを楽しみにしています。
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