こんにちは。MTI(マッサージセラピー・インスティテュート)学長の國分利江子です。
マッサージセラピーにおいて、エフルラージュは最も基本的な手技でありながら、施術の質を決定づける重要なテクニックです。特に「身体に吸い付くような密着感」を持ったエフルラージュは、クライアントに極上の癒しを提供するだけでなく、高い施術効果をもたらします。
今回は、このエフルラージュの本質的な技術について、前編・後編の2回に分けて詳しくお伝えします。
ぜひ動画も併せてご覧ください。
エフルラージュの基本原則:力を抜くことの重要性
エフルラージュを行う際、多くのセラピストが陥りやすいのが「力を入れすぎてしまう」という問題です。しかし、質の高いエフルラージュを実現するために最も重要なのは、むしろ「力を入れない」ことなのです。
手をクライアントの身体にゆったりと置き、ゆっくりと進めていきます。この時、掌全体をしっかりとピタッとくっつけることが大切です。ただし、この「しっかり」というのは「力を入れる」という意味ではありません。あくまでも掌全体が身体の表面に柔らかく密着している状態を保つということです。
呼吸と動きのシンクロ
エフルラージュの動きは、自分の呼吸と自然にシンクロするように進めることが理想的です。呼吸を意識しながら施術を行うことで、動きに無理がなくなり、セラピスト自身もリラックスした状態を保つことができます。この落ち着いた状態は、クライアントにも伝わり、より深いリラクゼーション効果を生み出します。
手の密着感を保つための具体的なポイント
エフルラージュの質を決定づけるのは、手と身体との密着感です。横から見た時、手が身体にゆったりとピタッとくっついている状態が理想です。しかし、施術中に以下のような状態になってしまうと、この密着感が失われてしまいます:
避けるべき状態:
・手に力が入ってしまう
・指先が身体から浮いてしまう
・手根が身体から浮いてしまう
特に、移動しながら施術を行う際、無意識のうちにこれらの状態になってしまうことがあります。指先だけが浮いてしまったり、手根部分が身体から離れてしまったりすると、エフルラージュのたっぷりとした密着感が薄れてしまい、クライアントが感じる心地よさも大きく損なわれます。
吸盤のように吸い付く感覚
理想的なエフルラージュの手の状態を表現するなら、「吸盤のように身体に吸い付いている」という表現が最も適切です。手はリラックスしたまま、まるで吸盤のように身体の表面にピタッと密着させます。
ゆったりと手を進める時も、戻る時も、常にこのピタッとくっついた状態を保ちながら動かします。この一連の動作を、先ほどお伝えした呼吸と合わせて行うことで、クライアントにとって非常に心地よい施術となります。
再現性のある動きを実現する
プロフェッショナルなセラピストの施術において重要なのは、「再現性」です。移動しながら施術を行う際、たとえスピードが上がったとしても、手の感触に一切変化が起きないようにします。
柔らかく、どこにも力が入っていない状態を保ちながら、常に同じクオリティの密着感を維持する。これが再現性のある動きであり、クライアントの信頼を得られる施術の基本となります。どのような速度で動いても、どのような部位に移動しても、常に同じ質感の触れ方ができることが、プロとしての技術の証なのです。
まとめ
エフルラージュにおいて最も大切なのは、力を入れずに身体に吸い付くような密着感を保つことです。掌全体をピタッとくっつけ、指先や手根が浮かないよう常に意識しながら、呼吸と動きを自然にシンクロさせます。
手はリラックスしたまま、吸盤のように身体に密着させ、移動しながらも一切感触に変化が起きないように施術します。この基本をしっかりと身につけることで、クライアントに極上の癒しを提供できる土台が築かれます。
後編では、この基本技術を踏まえた上で、リラクセーションとディープティシュー、それぞれの目的に応じたエフルラージュの使い分けについて詳しくお伝えします。
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私が学長を務めるMTI(マッサージセラピー・インスティテュート)では、アメリカのニューヨークにあるスウェディッシュ・インスティテュートで学んだマッサージセラピーを教えています。これは運動療法から発展して機能改善を目的としたアメリカ発のオイルマッサージです。このスクールには、不調の原因を理解し、お客様一人一人に合わせた質の高い施術をしたいという方が入学されています。
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