2025.10.17

【肩こり・腰痛改善】セラピスト必見!10倍差がつくテクニック(ドライの施術)「胸椎・腰椎編」

こんにちは。MTI(マッサージセラピー・インスティテュート)学長の國分利江子です。

オイルマッサージの施術に「ドライを入れられないかな?」と思っている方、多いのではないでしょうか。今回は、前回ご紹介した脊柱起立筋群のオイルトリートメントにプラスできるドライの施術について、詳しくお伝えしていきます。

私も一生懸命工夫してきた技術ですので、ぜひ最後までご覧ください。

ぜひ動画も併せてご覧ください。

ドライトリートメント 胸・胸椎編

ドライ施術でシーツを使う理由

まず、施術の前提として、私はタオルではなくシーツを使用しています。

多くの方が、エステティックやアロマセラピーからオイルマッサージを始められているため、タオルを使用される方が多いと思います。しかし、ディープティシューのオイルマッサージの場合、多くのセラピスト、特に海外のセラピストはシーツを使います。

シーツを使うメリット

ドレーピングのしやすさ
シーツはドレーピングの捌きがしやすいのが大きなメリットです。いろんな身体のポジション、横向きや身体を半分ねじったり、ストレッチしたりする時に、タオルだと重たくなりますし、カバーする範囲がどうしても限られてしまいます。少し大きめのシーツを使うというのが、実は最もいい方法なのです。

圧の伝わり方が正確
もう1つの理由は、私がオイルマッサージの中で結構ドライの施術を入れていくからです。ドライの施術をする時にシーツだと圧が正確に伝わります。タオルだと、ループの厚みで圧がしっかり伝わりにくくなってしまうのです。

タオルのしぼしぼとした感じの圧の効果が出るという方もいらっしゃいますが、私の場合は、圧を正確に、そして繊細に伝えるというのが施術の中でとても大切にしていることなので、シーツを使います。

オープニング:ロッキングという技法

施術の始まりは、脊柱起立筋群を十分に緩めることが大事です。

その時にオープニングとして、まだマッサージを始める前に「ロッキング」という作業があります。これは実際に受けていただかないと違いがなかなか分からないのですが、一生懸命説明しますので想像してください。

一般的な揺らしとの違い

多くの方がマッサージの始めに身体を揺らして身体をならすということをされますよね。でも、揺らすという作業だと思うのです。

しかし、私が開発したロッキングというのは全く違います。

脊柱起立筋群の横、脊柱の棘突起のところにピタッと自分の手根をはめて、そしてここでディープティシューの圧をしっかり作り出します。なので、気持ちよく揺らすというよりは、かなりここでもう筋肉が緩められています。

私は時々、本当に脊柱起立筋群が硬くなっている方の場合、いきなりすると少し刺激が強いので、柔らかくゆっくりしたこのロッキングからだんだんと圧を入れていって、そして10分とか15分とかこの作業を先にすると、その後のオイルマッサージがすごく楽になります。

なので、これはオープニングで、オイルマッサージを始める前に使うのがとてもいいと思います。

ピンポイントで気になるところに少し留まって作業してください。あるいは少し圧を貯めて待つ。圧を貯めて待つ。圧を貯めて待つ。この繰り返しが効果的です。

ドライ施術の実際:棘突起へのアプローチ

それでは、ドライでどういう方法があるかをお伝えします。

基本的な手技

脊柱起立筋群のすぐ横、棘突起を探します。その棘突起を探したら、そこに拇指で圧迫するのですが、拇指の先から上腕骨まで1本の棒のようにして、しっかりと圧を入れます。体重を乗せ切ります。

角度が重要

これは角度を少し間違っちゃうと骨を押してしまうんですね。棘突起を押してしまうと痛いです。だから微妙に棘突起から起立筋群を剥がす方向に角度が入ると、自然に棘突起から筋肉が滑り落ちて引き剥がされる、最高に気持ちのいい施術が入ります。

施術の効果

こういうドライのピンポイントの作業がオイルマッサージの中に効果的に入ると、なんというか、お料理ですごくスパイスが効いて香り高い、生のハーブが入っていたり、挽きたての黒胡椒が入っていたり、そういう感じのお料理で、すごくお料理が引き立ったという感じの、そういう施術をされるために、このドライのピンポイントの作業をところどころに入れていくことはとても役に立ちます。

正しい拇指の使い方

この時、拇指で私は立っています。片方の手だけお見せすると、こういう感じですね。

拇指の正しいポジション

その時大事なのは、拇指をしっかり四指に引き寄せて一身体化すること。拇指だけ離れると拇指は弱くなります。それから寝ている位置だと圧は入りません。

なので拇指から上腕骨まで1本の木のように。そうするとしっかりと圧が伝わります。

ボディメカニクスの重要性

私は大体この作業をする時は丁寧に丁寧にやって、この作業だけで大体15分ぐらい入れたりすると、クライアントの方はめっちゃ満足します。

それをやっても私の指は痛くならないし、疲れることがないんですね。この秘密はボディメカニクスにあります。

具体的な施術の進め方

前回ご覧に入れた骸骨模型の背中を、ぜひもう一度見ていただきたいのですが、棘突起の1つ1つを辿っていくような形で、もう少し正確に言うと、棘突起と棘突起の間にしっかりと正確に指を入れて圧をそこに収めます。

これを胸椎から腰椎まで1個ずつ丁寧にやってください。

まとめ

今回は、オイルマッサージにドライの施術を効果的に組み合わせる方法をご紹介しました。

シーツの使用:ドレーピングのしやすさと圧の正確な伝達のため
ロッキング:オープニングで筋肉を十分に緩める独自の技法
棘突起へのアプローチ:拇指から上腕骨まで一身体化させた圧の入れ方
ボディメカニクス:疲れない、痛くならない身体の使い方

この技術を習得することで、クライアントの満足度は大幅に向上します。次回は首の部分の施術をお伝えしますので、ぜひご期待ください。


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私が学長を務めるMTI(マッサージセラピー・インスティテュート)では、アメリカのニューヨークにあるスウェディッシュ・インスティテュートで学んだマッサージセラピーを教えています。これは運動療法から発展して機能改善を目的としたアメリカ発のオイルマッサージです。このスクールには、不調の原因を理解し、お客様一人一人に合わせた質の高い施術をしたいという方が入学されています。

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