こんにちは。MTI(マッサージセラピー・インスティテュート)学長の國分利江子です。
今回は、ハムストリングス、特に大腿二頭筋への効果的な施術テクニックについて詳しく解説していきます。解剖学的知識を実際の施術に活かすためのポイントをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
ぜひ動画も併せてご覧ください。
ハムストリングス(大腿二頭筋)へ的確にアプローチする施術テクニック!
施術前の重要な準備:坐骨結節の位置確認
施術を始める前に必ず行っていただきたいのが、坐骨結節の位置確認です。触診を通じて正確な位置を特定することで、施術の方向性を誤ることがなくなります。この確認作業を怠ると、効果的な施術が困難になってしまいますので、必ず実践してください。
腓骨頭の位置も重要なポイントです。腓骨頭を少し上に位置するように調整することで、大腿二頭筋の位置を特定しやすくなります。これにより、ハムストリングスの筋腹を正確に捉えることができるようになります。
効果的な手技:スクイージングと拳によるエフルラージュ
スクイージングによる筋肉の特定
筋腹をしっかりとスクイーズし、腓骨頭までハムストリングスの筋腹を往復しながら施術します。このスクイージングを行うことで、筋肉の形状が明確になり、施術すべき部位が視覚的にも分かりやすくなります。
拳を使ったエフルラージュの重要性
ハムストリングスの緊張に対しては、手の平のエフルラージュだけでは圧が十分に届きません。脂肪層もあり、筋肉の緊張も強いため、拳を使った施術が必要不可欠です。
オイルを使用する際は、最初に軽い手の平のエフルラージュで心地よさを提供しますが、実際に筋肉を緩める施術では拳をしっかりと使用してください。手の平だけでは効果的な施術は期待できません。
集中的な施術とストリッピングテクニック
部位別の集中施術
特定の部位に緊張がある場合は、その部位に集中的に施術を行うことが効果的です。例えば、坐骨結節付近に強い緊張がある場合は、その部位を重点的に施術します。同様に、腓骨頭付近に張りがある場合も、その部位を集中的にアプローチしてください。
効果的なストリッピング
全体的なストリッピングに加え、圧をしっかりと加えたストリッピングを行います。重要なのは、筋肉の中に指がしっかりと食い込んでいることを意識することです。表面を滑るだけでは効果が期待できません。
大腿二頭筋の特性を理解した施術
部位による緊張の違い
大腿二頭筋は股関節に近づくにつれて緊張が強くなる傾向があります。長頭の緊張が特に強く、上三分の一の部位では非常に強い緊張が見られることが多いです。
無理のない施術方法
強い緊張がある部位では、無理な力を加えないことが重要です。一本指でのストリッピングは負担が大きいため、二本指を使用することをお勧めします。指を使ったコンプレッションで筋肉の繊維質の感覚をしっかりと掴み、解剖学的知識に基づいたオーダーメイドの施術を心がけてください。
まとめ
ハムストリングス、特に大腿二頭筋への効果的な施術には、以下のポイントが重要です:
・施術前の坐骨結節位置の確認
・拳を使ったエフルラージュの活用
・部位別の集中的なアプローチ
・適切な圧でのストリッピング
・筋肉の特性を理解した無理のない施術
これらのテクニックを習得することで、解剖学的知識を実際の施術に効果的に活かすことができるようになります。セラピストとしてのスキルアップに役立てていただければ幸いです。
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私が学長を務めるMTI(マッサージセラピー・インスティテュート)では、アメリカのニューヨークの大学で学んだマッサージセラピーを教えています。これは運動療法から発展して機能改善を目的としたアメリカ発のオイルマッサージです。このスクールには、不調の原因を理解し、お客様一人一人に合わせた質の高い施術をしたいという方が入学されています。
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