こんにちは。MTI(マッサージセラピー・インスティテュート)学長の國分利江子です。
今回は、解剖学を施術に落とし込みたいセラピストの皆さんに向けて、三角筋へ的確にアプローチするための施術テクニックをご紹介します。オイルの量の管理から具体的なストロークの選択、そして効果的な学習方法まで、実践に直結するポイントを詳しく解説していきます。
ぜひ動画も併せてご覧ください。
スクウィージングで線維に的確にアプローチするコツ
四指をしっかりと使い、適度な圧をかけながら筋肉を持ち上げるようにスクウィージングを行うことで、前部線維にフォーカスを集めることができます。この手技は、単に筋肉を掴むだけでなく、どの線維に圧を届けるかを意識しながら行うことが重要です。
施術の質を左右するオイルの量
三角筋周辺への施術において、オイルの量は非常に重要な要素です。適切な量は、従来のエステティックやアロママッサージで使用してきた量の1/5以下が目安となります。
具体的には、皮膚の油脂・皮脂の状態に少しプラスして、ほんの少し滑りやすくする程度の量です。皮膚にほぼ馴染んでしまったような状態が理想で、乾いてきたらその都度少量ずつ補充するようにしてください。
また、掌の水かき部分にオイルが溜まりやすいため、随時シートで拭き取ることをお勧めします。掌がテカテカと光っているようでは滑りすぎてしまい、施術の精度が低下します。
なぜオイルの量がディープティシューに影響するのか
オイルの膜が厚すぎると、皮膚の上をつるつると滑るような施術になってしまい、ディープティシューで筋肉にしっかりと圧を届けることや、筋肉を掴むことが難しくなります。スクウィージングを行っても、筋肉ではなく皮膚の上だけを滑ってしまうことになります。
また、ディープティシューだけでなく、ソフトタッチのストロークにおいても同様です。オイルに頼った滑りの心地よさではなく、セラピストの掌とクライアントの身体が真空になったような本物の密着感こそが、BMSセラピーのボディメカニクスを活用することで実現できるものです。オイルの量の管理は、そのための第一歩といえます。
三角筋への基本的なストロークの種類
三角筋に対する基本的なストロークは3〜4種類あります。ただし、これらは「これしか行ってはいけない」あるいは「これだけで十分」というものではありません。どのストロークも基本的にはどの筋肉にも応用可能です。
今回ご紹介するのは、一般的に三角筋に対して特に効果的とされるストロークのお手本です。まず横側から三角筋の形を明確に確認し、特に後部線維にしっかりと乗ってエフルラージュを行います。片手でも両手でも実施可能で、両手を使うことでより広い範囲を身体を安定させながらアプローチできます。
次に、肩甲棘の付着部に拇指を使ってストリッピングを行います。そして三角筋の筋幅を丸ごと掴んで交互にスクウィージングする手技へと続きます。
動画とボディメカニクスを組み合わせた効果的な学習方法
本テクニックを習得するにあたり、まずボディペインティングで筋肉の形を身体の上で明らかにし、各ストロークの特徴を理解します。その後、実際の施術の流れの中でストロークを確認し、最後に各ストロークのポイントとなるボディメカニクスを学んでいきます。
ボディメカニクスは各ストローク専用の動画が別途用意されています。施術動画を視聴する際は、必ずボディメカニクス動画も並行して参照するようにしてください。1つのストロークを行う都度、ボディメカニクス動画で身体の使い方を確認し、また実際に施術してみる、という繰り返しが習得のコツです。ボディメカニクスの説明を1度聞いて動画を1度見ただけでは、実際の施術で使いこなせるようにはなりません。ミルフィーユを重ねるように、施術画面とボディメカニクス画面を交互に活用していただくことを強くお勧めします。
まとめ
三角筋への的確なアプローチには、適切なオイル量の管理と、解剖学的な理解に基づいたストロークの選択が欠かせません。今回ご紹介したポイントを整理します。
まず、オイルの量は従来のアロママッサージやエステティックの1/5以下が目安です。皮膚に馴染む程度の少量で施術し、滑りすぎを防ぐことでディープティシューや密着感のあるソフトタッチを実現できます。
次に、スクウィージングでは四指に圧をかけながら持ち上げるような動作で、前部線維にフォーカスを当てることができます。また、エフルラージュ、拇指によるストリッピング、スクウィージングという基本的なストロークの流れを身につけることで、三角筋への効果的なアプローチが可能になります。
そして、施術動画とボディメカニクス動画を交互に活用する学習方法を継続することで、技術の定着が格段に速まります。
これらのテクニックをしっかりとマスターし、クライアントへの施術の質をさらに高めていきましょう。
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私が学長を務めるMTI(マッサージセラピー・インスティテュート)では、アメリカのニューヨークにあるスウェディッシュ・インスティテュートで学んだマッサージセラピーを教えています。これは運動療法から発展して機能改善を目的としたアメリカ発のオイルマッサージです。このスクールには、不調の原因を理解し、お客様一人一人に合わせた質の高い施術をしたいという方が入学されています。
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